Windowsスタートアップ(自動起動)完全ガイド③ 上級編 Autoruns for Windows

はじめに

スタートアップフォルダにも無い。タスクマネージャーの「スタートアップ」にも出てこない。それでもPC起動時に、確実に何かが動いている。

ここまで来ると、Windowsの“表玄関”はすでに通過済みです。

この記事では、Microsoft公式ツールである Autoruns for Windows を使って、
Windowsに存在するほぼすべての自動起動ルートを可視化・調査する方法を解説します。

これは設定ツールではなく、診断装置です。レントゲン写真を見るつもりで読んでください。


Autoruns for Windows とは

Autoruns for Windows は、Microsoft(Sysinternals)が提供する高度な解析ツールです。

特徴を一言で言うと、

Windowsに存在する「自動起動ポイント」を全部一覧表示する

という、やりすぎなくらい正直なツールです。

  • スタートアップフォルダ
  • レジストリ(Run / RunOnce など)
  • タスクスケジューラ
  • サービス
  • ドライバ
  • Explorer拡張
  • ブラウザ拡張

などが、一画面にずらっと並びます


事前準備(重要)

管理者として実行する

Autoruns は、必ず 管理者権限で起動してください。

  • 右クリック →「管理者として実行」

これを忘れると、

  • 一部の項目が表示されない
  • 無効化できない

という、中途半端な結果になります。


画面構成の基本

起動すると、上部にタブが並びます。

よく使うタブ

  • Everything
    • 全部表示(基本はここ)
  • Logon
    • ログイン時に実行されるもの(スタートアップ系)
  • Scheduled Tasks
    • タスクスケジューラ由来
  • Services
    • サービスとして常駐
  • Drivers
    • 起動時に読み込まれるドライバ

最初は Everything を眺め、怪しいものがあれば該当タブで絞り込むのが王道です。


色の意味を理解する(超重要)

Autoruns では、行の背景色に意味があります。

  • 黄色
    • 登録はあるが、実体ファイルが存在しない
  • ピンク
    • 署名が無い、または不明

黄色は「ゴミ設定」、ピンクは「要確認」です。

特に黄色は、

  • アンインストール失敗
  • 強制削除

の痕跡であることが多く、起動遅延の原因になりがちです。


無効化の考え方(ここが一番危険)

Autoruns では、チェックを外すだけで無効化できます。

しかし、ここでやってはいけない行為があります。

  • ドライバを勢いで無効化
  • 発行元が Microsoft の項目を無差別に切る

これはOSの膝を撃つ行為です。

安全な原則

  • まず「チェックを外す」だけ
  • 削除(Delete)は最後の手段
  • 1個ずつ試す

Autoruns は万能ですが、免許制ツールだと思ってください。


よく見つかる正体不明の正体

実際によくあるのは、次のようなものです。

  • GPUドライバの補助ツール
  • 昔入れたユーティリティの残骸
  • アップデータ専用タスク
  • ブラウザ関連の裏方プロセス

「ウイルスか?」と疑われがちですが、
実際には正体不明=悪ではありません。

Autoruns の目的は、

正体を把握したうえで判断する

ここにあります。


VirusTotal 連携(余力があれば)

設定で VirusTotal 連携を有効にすると、
各エントリに ウイルス検知率 が表示されます。

ただし、

  • 0/70 でも安全とは限らない
  • 1/70 でも即アウトとは限らない

数値は参考情報です。最終判断は人間の仕事です。


まとめ(記事③の到達点)

この記事で到達した地点は、ここです。

  • スタートアップの最終形が見える
  • 「なぜ起動するか」を追跡できる
  • 不要なものを安全に止められる

Autoruns は、
Windowsの自動起動を支配する地図です。

次回の記事④では、
逆に「安全に、意図的に、自分でアプリを自動起動させる方法」を整理します。

トラブルを潰す側から、設計する側へ。視点を反転させます。

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